「福島原発事故から何を学ぶか」

5月8日、五本木住区センター(さくらプラザ)で行われた目黒原水協が主催した勉強会に参加してきました。講師は元日本原子力研究所研究員の舘野淳さんです。

福島原発の事故から2ヶ月が経ちましたが、未だに収束までの道のりは程遠く、深刻な事態が続いています。まだ事故の最中ですが、この段階でも、わたしたちがこの事故から学ぶべきことが大いにあると思います。今回の原発事故で明らかになったのは、まずコストを削減するために、政府も東電も学会も、事故を想定しようともしなかったことです。まさに「安全神話」に陥っていました。原発推進という産官学の癒着体制が強固に出来上がり、事故リスクを口にだすだけで左遷されたり、職を外されたりしたそうです。しかし、リスクを知り、きちんと安全対策のコストをかけないと、事故が起きたときには、逆に莫大な経済損失を被ってしまう。そういう意味で、科学者である舘野さんは、感情的な原発反対、推進という立場を超えて、原発はもう無理だと訴えていました。原発を無くすとして、これからのエネルギー政策はどうするのか。エネルギーをどう賄っていくのか。利益を追求する企業が、お金のかかる原発の安全対策をどう進めていくのか。まだまだたくさんの問題があります。今こそさまざまな立場から叡智を結集すべき時です。国民的な検討と合意が必要ではないでしょうか。

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