政治活動ポスターの自粛決議
  自民・公明・都ファなどが強行

政治活動の自由を否定するもの

「政治活動用ポスターの自粛に関する決議」なるものが、9月8日の目黒区議会本会議に自民、公明、都ファ、無所属系会派から議員提案されました。「街の美観」を理由に、区議や区議を志す者は、政治活動用のポスターの貼りだしを自粛せよと強制するものです。 この決議は、憲法で定める政治活動の自由、表現の自由を否定するような内容であり、日本共産党目黒区議団は反対しました。

街の美観を損ねる?

 この決議をあげる大きな理由は、政治活動ポスターを掲示することが「街の美観を損ねている」からというものです。しかし、提案者である自民も公明も国政選挙や都議会議員選挙の前にも積極的にポスターの掲示を行っています。なぜ、区議会議員や区議会議員選挙に立候補しようというものだけが自粛の対象なのか、合理的な説明はありません。自粛の理由が「街の美観」にあるのではなく、極めて政治的な意図であることはあきらかです。 

「自由を履き違えるな」という暴言も

提案者の都民ファの議員は、この決議は強制ではないと言いながら、ポスターを貼る自由に対しては、「自由をはき違えるな」と述べました。政治活動の自由よりも、街の景観のほうが大事という主張なのです。わたしはそれを聞いて愕然としました。政治活動の自由は憲法で保障された侵すことのできない権利です。これは戦前国家権力が国民の言論・表現の自由を奪い、集会・結社、政治活動を弾圧し、あの侵略戦争に国民を巻き込んだという歴史の教訓によるものであり、民主政治の実現になくてはならないものです。この議員はそうした歴史を知らないのでしょうか。

区民の政治参加も冒涜する決議


 どの区民にも、自分の政治信条を表明する権利、区政に参加する権利、区議会議員を志す権利があります。ポスター掲示は議員だけが行うことではなく、市民が自らの意思で、応援したい政党のポスターを掲示することもあります。そうした区民の自由な政治参加、意思表示を、ポスター自粛の強要という形で制限するのがこの決議です。こうした決議を、市民が政治に参加することを恐れる自民・公明などが来年の区議選を前に積極的に推進しているのです。

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