「保育園に入れない!何とかして」の切実な声(区議会定例会を傍聴して)

2月23日、区議会定例会・一般質問が行われ、日本共産党、石川恭子区議が質問に立ちました。
その中で、目黒区の深刻な保育の現状が明らかになりました。報告します。

目黒区の4月の保育園入園申し込み第一次結果が明らかになりました。現時点で、認可保育園や認定こども園など希望する保育園に入園できない子どもが1096人。昨年よりもさらに増えました。今後、入園できなかった子どもは、新制度以外の認証保育園などに移っていきますが、認証保育園も入園できる枠は少ないのが現状。いくつかの認証保育園にお話を伺いましたが、どこも満員で、何百人もの申し込みがあるといいます。

・区立保育園の廃止をやめ増設すべき!

区は、新年度に向けて、民間の認可保育園整備(定員180人)計画をしました。しかし、保育園を募集しても集まらず、募集基準を緩和してやっと保育園が決まりました。また、別の保育園では、保育士が集まらず、定員を縮小しました。さらに地域住民との話し合いが進まず、4月開園ができないなどで、4月の開園枠は82名にとどまり、計画の半分にも満たない状況です。 昨年は、4月開園の保育園が、工事の遅れで大幅に開園が遅れました。 区は、この間『民間でできるものは民間で』と言って民間の保育園整備を進めてきましたが、安定した状況ではありません。待機児を早期に解消するには、区立保育園の増設を含め整備を推し進めることです。こうしたなかで、区は4つの区立保育園の廃止を行い民間にしようとしていますが、もってのほかです。区立保育園の廃止はやめるべきです!

・過酷な保育士の実態!毎日夜20時から20時半までサービス残業

保育園が足りないと同時に、保育士の不足が深刻です。東京都の調査によると民間の保育園で働く保育士は、就労年数5年。辞めていく最大の理由は賃金が安いこと、仕事量が多いことです。先日、日本共産党目黒区議団は、目黒区内の民間保育園で働いていた保育士の訴えを聞きました。話をしてくれた元保育士は、新人1年で退職し、その退職した年度には新人4人を含む7人が退職したそうです。その園では、通常勤務が終了し、タイムカードを押した後、毎日夜20時から20時30分までサービス残業させられます。用務員がいないために、掃除や洗濯、事務仕事などをやらされます。残業代は支払われず、園からは「遅くなるのはあなたの能力がないから」などと言われたそうです。こうした劣悪な労働環境は、情熱をもって保育士となった人たちを次々と退職の道に追いやります。保育士は、保育の質の重要な要で、安定した雇用が保育の質を確保します。

・甘すぎる区長の認識!保育士の雇用の実態調査をすべき!

区議会一般質問で、石川区議は「タイムカードを押した後の就業は、労働法違反ではないか?」と区長に問いましたが、区が判断することではないと答えませんでした。民間の認可保育園は、児童福祉法第24条1項の目黒区の保育実施責任が求められています。違法な実態があるにも関わらず、まともに答えない区長の答弁はあまりにも無責任なのではないでしょうか。また、石川区議は民間の保育園で働く保育士の離職状況や雇用の実態を区として把握するよう迫りましたが、区長は「労働基準監督署の問題」だとしました。保育士の労働実態がどうなっているのか区の責任が問われます。

 

 

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